私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

ボイラーマンの資格取得記⑲公害防止管理者ダイオキシン~合格体験や勉強方法など~

 

【概要】

ダイオキシンは水質や大気と違い1~4種のような区分はありません。

この資格が必要な施設は、特定施設に該当するダイオキシン発生施設を設置している所です。

 ※ダイオキシン発生施設

指定能力以上の製鉄用の「焼結炉」「電気炉」や「亜鉛回収用の炉」、「アルミホイル合金製造用の炉」や廃棄物焼却場、指定工場に設置される各排ガス洗浄施設など

【科目と合格点】

各区分の科目と問題数

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ダイオキシンは「公害総論」「ダイオキシン類概論」「ダイオキシン類特論」の3科目があり、それぞれの科目を全て60%以上で合格となります。

 

科目合格制度があり、一度合格すればその科目は3年間は有効です。

また、すでにダイオキシン類以外のいずれかの資格を取得済みであれば、公害総論は永久的に免除することができます。(公害大気取得済みでダイオキシンを受験するときはダイオキシン類概論とダイオキシン類特論のみで良い)

 

ダイオキシン類概論」は他の区分である大気概論や水質概論と同じでダイオキシン類に関する一般的な知識や時事問題等が問われます。

大気、水質概論は10問しかありませんがダイオキシン概論は15問あるので間違えられる問題数に他より少しアドバンテージがあります。

 

ダイオキシン類特論」は水質特論と大気特論を合わせたような問題が多く出題されているため、事前にその区分の公害防止管理者を取得していれば勉強はだいぶ楽になります。

 

【受験動機】

大気1種、水質3種を取得していたので水質1種を取って大気・水質をコンプしたいと思った時、水質は有害特論1科目だけだったので味気ないと思ったことと、問題集を見たときに大気や水質の知識で解けそうな問題も多かったので、ついでに受験を決意しました。

 

【勉強方法】

使用教材

・参考書

公害防止の技術と法規 ダイオキシン

 

・問題集

 正解とヒント

 

 正解とヒントは2018~2014年の5年分の物を使用しました。

この5年分を6周ほどやり込みました。

 

ただし実体験としては5年分では結構運ゲーになる可能性が高いです。

確実性を持たせたいなら出来ればもう5年分の過去問をやり込むか、もしくは参考書を使用して過去問には出ていない範囲の暗記も行った方が良いでしょう。

 

科目別勉強法

ダイオキシン類概論

 理想:過去問50%+参考書50%

 実態:過去問100%

この科目はあまり過去問から出ないので、過去問はほどほどで残りは参考書に載っている表の数字や時事問題を勉強するのがよいと思います。

表は全て暗記する必要はないので、例えば一番多いもの・少ないものや2番目に多いもの・少ないものなど等を重点的に覚えるだけでも大丈夫です。

後はダイオキシン類の各特徴(PCDD、PCDF、PCB)を暗記できれば合格ラインには到達できると思います。

 

ダイオキシン類特論

 理想:過去問80%+参考書20%

 実態:過去問100%

ダイオキシンの発生するボイラーの燃焼過程や施設の特徴、排ガス集塵装置などは「大気」で勉強した知識があればそのまま活用できます。

また排水処理に関する技術や排水中の試料採取方法などは「水質」に出てきた知識がそのまま生かせます。

計算問題も数個ありますが、これも大気・水質の計算と同じ感覚でできるので、正直この2種類の資格を勉強してこればかなり取っつき易いと思います。

ダイオキシン発生施設である電気炉、焼結炉、溶解炉などの特徴も出来るだけ暗記できれば3~4点は確保出来ます。

 

 

【受験体験】

1年目:水質1種&ダイオキシン類受験(合格)

 

○受験体験記事

doragonking.hatenablog.com

ほぼ過去問だけで受験したため、けっこうギリギリの合格でした。

勘で正解したもの多数。

 

【最後に】

ダイオキシン類は公害防止管理者の中では合格率が高めの30~40%くらいなので、簡単に取れると思いがちです(私のこと)

でも問題のレベル的には普通に大気や水質と相違ないので甘く見過ぎていると痛い目を見ます(私のこと)

たま~に聞くのが「簡単なダイオキシン類を取得して総論を免除にしてから大気や水質に挑む」という人がいますが、普通に大気や水質の4種から取得していった方が絶対に近道だと思います。

 

そもそも使いどころが限られ過ぎだし資格マニアにくらいしか需要が無さそうですが(私のこと)