工場には必ず消火器や消火栓の他、温度や煙を感知して警報を発する「火災報知器」が設置されています。
工場には油や爆発物のような危険物が貯蔵されていることも多く火元は厳禁の為この火災報知器はとても重要な設備で、広い敷地のある工場のような火災報知器は、作動すると中央操作室で警報が出てどの火災報知器が作動したかがすぐに分かるようになっています。
・・・が、困ったことにこの火災報知器によるトラブルもたまにあるのです。
一番多いのが「検知器誤作動」で、工場に設置される火災報知器の場所が燃料倉庫だったりタービン建屋内だったりすると、燃料や蒸気から発生する煙や熱によりこの火災報知器が反応して火災警報を発してしまいます。
こうした誤作動する報知器は大体いつも特定の箇所ばかりなので、慣れてくると特段あせることも無くなっていくもので、先日この火災報知器が作動したので場所を確認するとまたいつもの場所だったので
「あ、また誤作動だな」
と呑気に準備して現場を確認しに行きました。
そして火災報知器が作動した建屋に入ると
そこには盛大に火を纏った投光器の姿が
も・・・
も・・・
燃えとるっ!!!!
まさかの火災発生。
パニックになりながらも中央に本当に火災発生している旨を伝え、一番近場の消火器を掴んで消火開始。
幸い燃えたのは一部の壁と投光器だけで大事には至りませんでした。
いや~正直、消火器なんて初めて使いました(笑)
消火訓練もしたことないので実際使う場面で(この手順で良いのか・・・?)と不安になりながら使ってました。
普段誤作動ばかりでポンコツだなと思っていた火災報知器ですが、今回はそれがちゃんと動作したことで軽度の事故で済んだので
「こいつは普段からちゃんと仕事してたんやな・・・」
と認識を改めることになりました。
ちなみに火災の原因は推定ですが、現場に設置していた投光器にゴミや粉塵が溜まっていき、それが投光器の熱により着火したのではないか。
ということで運転員の月例作業リストに「定期的な投光器の清掃」というゴミ項目が追加されましたとさ。