私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

圧力0.1MPa=水の揚程10mの理由を考えてみよう!

私が読んでいるブログにビルメンで設備管理をやっている人がおり、その中の記事の一つに

意味は分からないけどポンプに付いてる圧力計の点検時の目安は圧力0.1MPaで揚程10mだと教えて貰った

との話がありました。

 

確かに私も入社した時先輩にそう教えて貰ったけど原理は調べたこともなく、なんとなくそういうもんだと思っておりました。

多分ネットで検索すればその理由もすぐ分かると思いましたが、これまでに色んな資格の勉強をしてきたボイラーマン。

良い機会なので、今まで勉強した知識を活かしてその理由を自分で考えていこうと思います。

※素人計算のため違うかもしれませんのであしからず・・・

 

まず圧力単位である「Pa

これを別の単位に変換してみると

Pa=N/m²

になります。1m²辺りどれだけのN(ニュートン)が掛かっているかという意味ですね。

 

そんで、このN(ニュートン)というのは質量1kgの物体が1m/s²の加速度を生じる力のことを指します。

また、地球の大気上に掛かっている重力加速度は9.8m/s²となります。

ここまではエネ管の熱力学や電験の理論でも勉強しますね。一応ググったけど。

 

よって、地球上の1kgの物体には約9.8m/s²=9.8Nの力が掛かっていると仮定すると

1kg=9.8Nより

N=1/9.8kg=0.102kg

 

これをまぁざっくり0.1kgとして最初のPaの単位に当てはめると

Pa=0.1kg/m²

つまり地上で1Paというのは「1m²の面積に約0.1kg(100g)の力が加わる」という解釈になります(なるのか?)

 

そして圧力0.1MPaというのは0.1×10⁶より100,000Paなので今の式に当てはめると

100,000Pa=10,000kg/m²

 

先ほどの解釈を正しいとすると、0.1MPaというのは1m²の面積当たり10,000kg(=10t)の力が加わっている状態ということになります。

問題はここからなぜ水の揚程10mになるのかということなんですが、ここで考える必要があるのはやはり水の密度かな?

 

水の密度はおよそ1,000kg/m³(体積1m³辺りで1,000kgの重量がある)なので

さっき導き出した式を使って計算してみると

10,000kg/m²÷1,000kg/m³=10m

 

だ、、出せたんかこれ?

なんかそれっぽい数字が出たけど単位換算して出ただけだからようわからん。

 

この答で出た自分なりの考えとしては

体積1m³で1000kgある四角形の水を10m分積み上げた時に、10,000kgの力が加わる=0.1MPaである

という感じなんですが・・・合ってるかな?

 

言葉で伝わりにくいかもなので図で書くとこんな感じ。

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違うかもしれんけどまぁそれっぽいからヨシッ!!

何度も言っとくけど個人で気になったことを素人計算しただけなんで、あんま参考とかにはしないでね。答えも別に調べる気もないです。

 

ちなみにこの考えが重要なのは最初にも言いましたが点検時のポンプ圧力を見る時。

(吸込み圧力が0.1MPaだからこのポンプ前にある給水タンクレベルは大体10mくらいかな)

とか

(吐出圧力が0.5MPaだからこのポンプは50mくらいの高さまでは送水できるな)

と考えることが出来るようになります。

いつも吸込み圧が0.1MPaあるポンプが0.05MPaしかなければ

(給水タンクレベルがいつもより減ってるのか?そうでないなら圧力計の故障か?)

と気づいて判断することも出来るようになるという訳です。

 

でも実際は配管の圧力損失とかあるのでそこまでアテには出来ません。

あくまで点検時の簡易的な考察程度には使えます。

 

 

こういうのを調べたり考えたりする時にいつも思うんですが、自分は今まで教育らしい教育というものを受けたことが無いので全部独学や経験で身に着けてきました。

でも普通の会社ではこういうことをちゃんと教えてくれる先輩や師匠的な人がいてくれ

るんですよねきっと。

 

自分の人生にもそんな人達が身近にもう少しいてくれたらこんな苦労せずに済んだのになぁ・・・