私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

なぜトラブルは夜勤に起こるのか

夜勤中は人も最低限しかいないし現場も灯りがあるとはいえ暗い場所も多く、なるべくならトラブル対応には当たりたくありません。

 

でもなぜかそういう時に限って重大トラブルって発生するもんですよね・・・

 

うたた寝中に重故障警報

夜間中にやらないといけない作業と言うのは基本的に最低限しかありません。

特に現場作業はパトロール以外はまずないので、中央制御室で日勤に引き継ぐ日報やセキュリティ関係の事務作業さえ終わらせればあとは監視業務のみとなります。

 

その時私は中央制御室でのオペレーション担当だった為、いつものようにさっさとルーチンワークを終えて後はDCSの前でFP試験の参考書や業界紙読んだりのんびりしていました。

そんなことしてると良い感じの眠気が私を襲ってきましたが、プラントは特に異常も無く安定運転していたため

(ちょっと仮眠するか)

と椅子の上でウトウトしだしましたが・・・

 

 

 



 

我々運転員が一番聞きたくない、設備が「重大故障」した際に発報する重警報が鳴り響きました。

 

その時中央制御室には私含め3人いましたが、時間帯的にもちょうど皆が眠くなる時で全員うたた寝していたので、全員

「へぇ!?・・・なにごと・・・!?・・・え、今何時?」

ってな感じで半分寝ぼけながら現状確認することに

 

 

警報を確認するとこれまたやばい「燃料系統故障停止」という事態。

リラックス状態MAXからいきなり緊張感MAXへと切り替わり、流石の我々も一気に目が覚めました。

 

ドキドキの復旧作業

いきなり燃料が供給できなくなったことでプラント状態が不安定になり、正常に運転している燃料設備の負荷までギリギリに。

このままでは現在運転中の燃料設備まで停止する恐れがある為、予備燃料を増やしたりボイラー負荷を手動で下げたりと手が震えながらもなんとかプラントを止めないよう手を尽くし、何とか無事に静定させることが出来ました。

 

ようやく安心・・・

ではなくここから今度は故障した設備の復旧作業が待っています。

 

今回故障した設備は、ここ最近で見てもおよそ過去3年以上故障したことの無い設備です。

 

滅多に故障しない設備が故障した時・・・それ即ち

復旧方法を忘れている可能性あり!!

 

今回私はオペレーション担当だったので、現場はベテラン運転員+新人の二人で対応してもらいボイラーの正常運転に努めました。

正直復旧できるかどうかわからない設備の現場対応とか絶対やりたくないので今回オペレーション担当でラッキーでした。後は何とか他の二人が無事復旧してくれることを願うばかりです。

 

 

~~10分後~~

現場では故障した原因をベテラン運転員の方が調べましたが外部に見える不具合などは特に何もなかったらしく、とりあえず設備を運転してみようと言うことで中央制御室から設備の運転を行った所なぜかそのまま復旧しました。

 

不具合の原因が分からないから取り合えず動かしてみたら何故か問題なく動き出す設備・・・うん。

現場あるあるですね♪

 

原因が分からないので再度異常停止する可能性もあったのですが、それ以降は夜勤を終えるまで特に問題なく運転してくれました。

 

推定ではありますが、設備のどこかに燃料の異物か何かが噛みこんでおり、運転した際に異物がぽろっと落ちたことで復旧したのでは?という結論になりました(実際ベテラン運転員の方が何か金物が落ちたような音を聞いたとのこと)

 

これも現場あるあるかもですが、夜勤や休日など人手が足りない時に限って重大なトラブルが発生しますよね・・・

出来れば夜勤と土日勤務の時はゆっくり仕事したいものです。