私の趣味の一つにはプラントが立ち並ぶコンビナートを巡る「プラント鑑賞」というものがあり去年の今頃もソロで四日市コンビナートへ出かけておりました。
工場で働いていると他の工場を見た時も
「あの設備は多分あれ目的だろうな」
みたいになんとなくですが予想することができるようになります。
特に公害防止管理者の勉強をしていると大気や水質の「大規模特論」という分野で大規模プラントのフローや排ガス・排水処理などを勉強することができるので、そのフローを元に実際のプラントやグーグルマップ等を見ながら
「ここが蒸留塔かな」
「ここが洗浄施設かな」
など妄想を膨らませています。
気持ち悪いし意味わからん?
そうだね。
私もそう思う。
あと最近はマインクラフトと言うゲームで色々なプラントを作ろうと計画しているので製鉄所、製油化学プラントなども造って見ようと考えているのですが、そういったプラントは正直未だに複雑すぎていまいち理解できません。
なので今回は自分の興味本位&今後のゲームで作るにあたっての参考になると思いちょっとだけ製油化学プラントについて調べてみました。
※あくまで素人調べの付け焼刃知識なので浅いです。
【概要】
今回は「製油プラント」について。
石油プラントは原油を蒸留しガソリンや重油のような様々な種類の油製品を作るプラントです。
こういったプラントは大量輸入・大量生産が基本なので、あまり小規模な会社などは無くどの会社も有名どころばかりだと思います。
会社としては「出光興産」「コスモ石油」などは皆知ってると思います。
この中から前に求人票でたまたま見た出光興産の千葉営業所についてみていきたいと思います。
○製油プラント外観(出光興産千葉事業所)
写真の通りかなり大規模なプラントになります。
左側の白いタンクがたくさんあるエリアが製油プラント、海岸を挟んだ右側が石油化学プラントになります。
製油プラントでは原油を蒸留してLPガスやガソリン・重油・軽油など油製品を製造し、石油化学プラントでは製油プラントで発生したLPガスやナフサ(ガソリンのような油)を使用して合成樹脂のような化学製品を製造します。
ここまで大規模だとさすがの私もどれがどの設備なのか見当もつきません。
【設備考察】
~製油プラント~
ここで行われているのは原油を熱して蒸留させることです。
蒸留とは混合物を熱して気化させて、沸点の異なる成分を分離させた後で再び凝縮させ液体に戻す操作を言います。
この沸点の違いにより原油の成分からLPG、ナフサ、重油、軽油、灯油などに分離・精製されるわけですね。
○原油の製油フロー
外観写真左上にたくさん見える白いタンクが原油タンクや精製した各油タンクでしょう。
その下にある工場っぽい所が多分蒸留設備などがある製油所だと思います。
~石油化学プラント~
ここでは製油所で作られたナフサをスプリッター装置で更に蒸留させることでガソリンやエチレン・アセチレン等の様々な化学製品原料としています。
○石油化学製品の製造フロー
画像にもありますが、化学プラントでよく見る沢山の煙突はこういった蒸留装置の物だと思います。
こういうプラントで原油や製品を熱するのには熱源が必要だし電気も大量に使用します。
なので当然自家発電用設備があるに違いありません。
ホームページを検索していると設備能力を紹介しているページを発見↓
これによると製油プラントのボイラーは全5基で1,060t/h、自家発電設備は全6基で87,100kWh
石油化学プラント側はボイラー1基で210t/hと発電設備が全2基で95,000kWh
製油プラントのボイラーの蒸気量に対して発電能力87,100kWhはちょっと少ないので恐らく蒸気は発電でなく熱源としての利用が多いのでしょう。
燃料は製油所だけにガスや油とかでしょうか。
グーグルマップで見渡す限り石炭貯蔵庫みたいな所も見当たらないし・・・
これだけ大きなプラントだと多分廃熱も多いことだろうし、廃熱回収ボイラーなんかもあるんじゃないかな?
とまぁ私の知識で想像できるのはこの程度でしょうか。
ぶっちゃけ化学プラントって良く分からないんですよね。
いかんせん設備も作ってる製品も複雑というか想像しづらいというか・・・
でもその分、見ていて一番楽しいのもこういった化学プラントです。
1年くらいだったらこういった大規模化学工場で働いてみたいと思ってます。