私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

ボイラーマンの資格取得記①2級・1級ボイラー技士~合格体験や勉強方法など~

  • 【ボイラー技士について】
  • 【合格率と難易度】
  • 【合格体験と勉強方法】

 

 

【ボイラー技士について】

私が人生で初めて取得した国家資格であり、

そして現在ボイラーマンになるきっかけとなった記念すべき資格。

 

それが「ボイラー技士」です。

 

難易度ごとに2級・1級・特級まであり、更に1級以上の免許を交付するには実際にボイラーを取り扱っている実務経験が必要になります。

 

 以前も書きましたが1級以上のボイラー技士は必要となる職場が少なく需要がないので、受験者のほとんどは2級ボイラー技士止まりなのではないでしょうか。

doragonking.hatenablog.com

 

受験者数も2級ボイラー技士は2万人以上いるのに対して1級ボイラー技士は約5千人、特級は500人前後になります。

・・・少ね!!

 

1級はともかく特級の難易度はエネルギー管理士と同列くらいなのに、

なんでこんなに需要がないの?

これも全部、電気事業法電気主任技術者の存在が悪いんですよ。

 

職場の電気主任者にも「そんなん取ってなんか意味あるんすか?(笑)」って言われるし。呪ってやるわマジで。来世で不幸になれ。

 

話が逸れましたが、1級や特級を取ろうという人は、おそらく取扱主任者になる為ではなく、ボイラー関係の仕事についていてボイラーの知識をもっているという証明になる箔付けとして受験する人が大半だと思われます。

 

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工業系資格の取得歴と勉強方法

【勉強方法】

私が色々な資格の勉強をしてきて分かったのは、基本的にどの資格であっても参考書で勉強する「インプット型」の勉強よりは、最初から問題集をひたすらこなす「アウトプット型」の勉強の方が資格の合格率は上がるということです。

 

資格試験には必ず毎年そこから問題が出るようないわゆる「頻出問題」があり、その範囲をいかに勉強するかによって点数が変わってきます。

 

でもいきなり参考書を見ても、どこが試験に頻出する箇所かなんてわからないので、

最初はチンプンカンプンでもとにかく過去問題を5年分ほど回します。

そうすればどういう問題がどういう形で出されているかを感覚的に知ることができるので、その範囲を重点的に勉強するわけです。

 

 

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プラントの仕事~ボイラーマンの1日~

プラントというのは基本的に24時間動かしっぱなしな所が多いです。

私の発電プラントがある工場もそうですし、工場地帯なんかは夜景特集が組まれるくらいですから知っている方も多いと思います。

 

ただ24時間同じ人が働くわけにもいきませんので、1日のどこかで他の人に交替する必要があります。

だいたい2交替または3交替制をとっていて、2交替なら12時間勤務、3交替なら8時間勤務で他の人に交替します。

 

当たり前ですが土日祝日休みというわけではないので、正月だろうがゴールデンウィークだろうが関係なく仕事しなければなりません。

まぁ逆に他の人が働いているような時間に休みが取れるので、普段混んでいるようなレジャー施設も空いている平日に行けたりします。

また、夜勤がある代わりに毎朝決まった時間に起きなくてよいので、朝起きるのがつらい社会不適合の私みたいなのは交替勤務の方が好きです。

 

そんな24時間動きっぱなしのプラントで私のようなボイラーマンがしているのは、中央操作室という場所での監視業務(オペレーター)がメインとなります。

 

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中央操作室のオペレーターと聞くと上の写真みたいな所でひっきりなしにキーボードとかスイッチをカチャカチャやっている姿を想像する方もいるかもしれませんが、それは昔の話。

最近はPCモニターのみの簡易的な場所で、ただそのモニターを監視しているような所が増えてきてます。

 

技術が発達してプラントの至る所にある温度や圧力の計器、バルブ自動制御装置なんかが全てPCモニターにてマウスのクリック一つで行えるようになってきたので、見た目なんかはもう普通のオフィスと変わりありません。

 

ボイラーマン的にはもっとこう

「中央操作室で仕事やったる感」

がほしいんですけど。

エヴァンゲリオンとかのSFアニメに出てくる指令所とかあるんですが、

あんな感じの所がめっちゃ憧れますね。

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ボイラーマン「ボイラーの出力が急速に上昇!!」

司令官   「なにぃ!?まずい!!ボイラーを緊急停止しろ!!」

ボイラーマン「だめです!!完全に制御不能です!!」

司令官   「まさか・・・暴走!?」

 

わぁ♪ めっちゃ楽しいそ~☆

 

 

いや暴走したらあかんやろ大事故ですわ。

 

そんな感じで基本は一人でそのモニターを見て、表示されてる数値に異常がないかをずっとチェックしてます。

 

他にはボイラーに使用する燃料や薬品を受け入れるための対応とか、補修作業とがあった場合の対応とかを日中は行います。

 

監視業務のほかに大事な業務が「現場パトロールです。

1時間くらいかけて現場を見て回り、配管とかから漏れがないかや普段ならしないような異音・異臭等がないかをチェックします。

もし異常を発見した場合、ちょっとした漏れとかの簡易的なものなら自分で仮補修してしまいますが、そうでないものになるとオペレーターやスタッフに連絡し対応策を考えたりします。

 

あと最大のイベントとなるのが、「プラントの停止・起動」

小・中規模プラントならそこまでかもしれませんが、少し大きなプラントともなるとそれこそ1日がかりでバルブ操作や、普段しないような温度・圧力調整とかをしていかなければなりません。

 

一つミスをすると大幅に時間ロスになったり、最悪1からやりなおしになる為、非常に緊張します。

 

更にこういう日は普段中央操作室に来ないようなお偉いさんなんかも来たりしていらんこと言ったりするので、現場がピリピリします。

 

1日がかりの大仕事なので、こういう時も基本的にはいろんな人が交替しながらボイラーを止めたり、動かしたりしていきます。

ボイラーマンとしてはこういう時こそ腕の見せ所なので、けっこうはりきって仕事します。それこそ24時間勤務とかも平気でやっちゃいます。

 

職場の人には

「君頭おかしい」

って言われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラントに必要な資格について

化学・製油・製紙・食品等、世の中には色々な物を作る為のプラントがあります。

ただ、実は業種は違えど必要な資格というのはけっこう同じだったりします。

 

その中でも必置資格と言って、必ず規定人数の取得者を選任していなければ罰則となるような資格もあります。

 

今回はそんなプラントで使われるような資格を簡単に紹介しようと思います。

 

1、電気主任技術者(1種~3種)

いわゆる「電験」と呼ばれる電気系で最もポピュラーな資格。

多分プラントでこの資格がいらないっていう所は無い。

電気工作物を取り扱う所には必ず必要で、その規模によって1~3種までのどれかを持った人を選任する必要があります。

 

はっきりいって電験の1種2種は試験で取ろうとするとかなり難易度の高い資格なので、実際に2種や1種の取得者のほとんどは3種を持った人が実務経験での認定かと思われます。

ちなみに私の職場にはボイラーマンではないですが電験2種を試験で取得した変態がいます。私はその人を敬意を込めてクレイジー・エレクトロマスターと呼んでいます。

 

2、ボイラー・タービン主任技術者(1種、2種)

発電所などを自社で保有するプラントでは必須の資格。

発電する為に必要な蒸気の圧力の強さによって1種か2種に分類されます。

 

試験はなく、実務経験のみでの取得となります。

この資格をもっていると、どんなポンコツ野郎でも何となくすごい人扱いされます。

 

3、エネルギー管理士(熱分野、電気分野)

エネルギーを一定量以上使用している製造業等に必要な資格。

昔は熱分野と電気分野でそれぞれ一人づつ選任の必要がありましたが、現在は統合されてどちらかの取得者がいればOKになりました。

 

ちなみに合格率や難易度の差から、熱分野の取得者は電気分野の取得者から馬鹿にされがちです。

 

4、公害防止管理者(大気、水質1種~4種)

一定以上の排ガスや排水が発生する施設があるプラントに必要な資格。

 

 

大気と水質分野以外にも騒音・振動やダイオキシン等がありますが、正直使い時がいまいち分かりません。

 

5、ボイラー技士(特級、1級、2級)

ボイラーを取扱うのに必要な資格。

取扱うだけなら2級があればどんな規模のボイラーでもOKですが、取扱作業主任に選任される為には規模に応じて1級や特級が必要になります。

 

ただ、法律の関係上この取扱作業主任者が必要な設備は実はかなり少ない為、需要があまりありません。

私はボイラーマンなので当然特級を保有していますが、職場のクレイジー・エレクトロマスターからは「無駄じゃん?」ってバカにされます。絶対に許さん。

 

6、危険物取扱者(甲種、乙1~6類)

その名の通り危険な物質を取扱うのに必要な資格。

取り扱う危険物質の性質に合わせて1~6類まで分類されていますが、一番有名なのは乙種4類と呼ばれる分野だと思います。甲種を持っていれば全ての危険物を取り扱えます。

 

乙種4類をもっていればガソリン・灯油・重油軽油なんかを取り扱える為、たいていどのプラントでもこの4類は持っているという人が多いです。

 

私のプラントでも4類があれば良いのですが、せっかくなので甲種を取得しました。

職場のクレイジー・エレクトロマスターからは「無駄じゃん?」ってバカにされます。マジで絶対に許さん。

 

7、その他(国家資格系)

・高圧ガス製造保安責任者

化学プラントやガス供給業などで必要な資格。

化学・機械・冷凍分野などに分類されていて、甲種となると難易度もかなり高くなるようです。

 

電気工事士

電気工事を行う人になると必要な資格。

プラントの保全担当や電気担当の人以外には不要ですが、「電験3種は難しくて取れそうにないけど、ちょっとでも電気の知識や資格がほしい」っていう人がよく受験してたりします。・・・・私ですが何か?

 

・ボイラー整備士

ボイラー設備を整備する人になると必要な資格。

これも保全担当等以外には不要ですが、私はボイラーマンなので取得しました。

職場のクレイジー・エレクトロm(ry

 

9、その他(技能資格系

フォークリフト運転

プラントの現場で仕事する人はほぼ全員が取っているであろう資格。

プラントから発生する廃棄物などはたいてい異物箱なんかに溜まっていくので、それを運んだり、薬品や油等が入ったドラム缶なんかが納品された時に運搬する必要があるので、案外最も需要が高い資格かもしれません。

 

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者

略して酸欠。

タンクや地下ピット等に入って作業する際に必要な資格。

数日間講習を受ければたいてい受かります。

 

特定化学物質等作業主任者

略して特化物。

特定の薬品などを保有している所には選任する必要のある資格。

これも講習を受ければほぼ受かります。

 

だいたいこんな感じの資格があります。

私は年間で最低1個はなにか資格所得することをポリシーにしているので、上記の資格もけっこう持ってますので、機会があればまた紹介していきます。