化学・製油・製紙・食品等、世の中には色々な物を作る為のプラントがあります。
ただ、実は業種は違えど必要な資格というのはけっこう同じだったりします。
その中でも必置資格と言って、必ず規定人数の取得者を選任していなければ罰則となるような資格もあります。
今回はそんなプラントで使われるような資格を簡単に紹介しようと思います。
1、電気主任技術者(1種~3種)
いわゆる「電験」と呼ばれる電気系で最もポピュラーな資格。
多分プラントでこの資格がいらないっていう所は無い。
電気工作物を取り扱う所には必ず必要で、その規模によって1~3種までのどれかを持った人を選任する必要があります。
はっきりいって電験の1種2種は試験で取ろうとするとかなり難易度の高い資格なので、実際に2種や1種の取得者のほとんどは3種を持った人が実務経験での認定かと思われます。
ちなみに私の職場にはボイラーマンではないですが電験2種を試験で取得した変態がいます。私はその人を敬意を込めてクレイジー・エレクトロマスターと呼んでいます。
2、ボイラー・タービン主任技術者(1種、2種)
発電所などを自社で保有するプラントでは必須の資格。
発電する為に必要な蒸気の圧力の強さによって1種か2種に分類されます。
試験はなく、実務経験のみでの取得となります。
この資格をもっていると、どんなポンコツ野郎でも何となくすごい人扱いされます。
3、エネルギー管理士(熱分野、電気分野)
エネルギーを一定量以上使用している製造業等に必要な資格。
昔は熱分野と電気分野でそれぞれ一人づつ選任の必要がありましたが、現在は統合されてどちらかの取得者がいればOKになりました。
ちなみに合格率や難易度の差から、熱分野の取得者は電気分野の取得者から馬鹿にされがちです。
4、公害防止管理者(大気、水質1種~4種)
一定以上の排ガスや排水が発生する施設があるプラントに必要な資格。
大気と水質分野以外にも騒音・振動やダイオキシン等がありますが、正直使い時がいまいち分かりません。
5、ボイラー技士(特級、1級、2級)
ボイラーを取扱うのに必要な資格。
取扱うだけなら2級があればどんな規模のボイラーでもOKですが、取扱作業主任に選任される為には規模に応じて1級や特級が必要になります。
ただ、法律の関係上この取扱作業主任者が必要な設備は実はかなり少ない為、需要があまりありません。
私はボイラーマンなので当然特級を保有していますが、職場のクレイジー・エレクトロマスターからは「無駄じゃん?」ってバカにされます。絶対に許さん。
6、危険物取扱者(甲種、乙1~6類)
その名の通り危険な物質を取扱うのに必要な資格。
取り扱う危険物質の性質に合わせて1~6類まで分類されていますが、一番有名なのは乙種4類と呼ばれる分野だと思います。甲種を持っていれば全ての危険物を取り扱えます。
乙種4類をもっていればガソリン・灯油・重油・軽油なんかを取り扱える為、たいていどのプラントでもこの4類は持っているという人が多いです。
私のプラントでも4類があれば良いのですが、せっかくなので甲種を取得しました。
職場のクレイジー・エレクトロマスターからは「無駄じゃん?」ってバカにされます。マジで絶対に許さん。
7、その他(国家資格系)
・高圧ガス製造保安責任者
化学プラントやガス供給業などで必要な資格。
化学・機械・冷凍分野などに分類されていて、甲種となると難易度もかなり高くなるようです。
・電気工事士
電気工事を行う人になると必要な資格。
プラントの保全担当や電気担当の人以外には不要ですが、「電験3種は難しくて取れそうにないけど、ちょっとでも電気の知識や資格がほしい」っていう人がよく受験してたりします。・・・・私ですが何か?
・ボイラー整備士
ボイラー設備を整備する人になると必要な資格。
これも保全担当等以外には不要ですが、私はボイラーマンなので取得しました。
職場のクレイジー・エレクトロm(ry
9、その他(技能資格系)
・フォークリフト運転
プラントの現場で仕事する人はほぼ全員が取っているであろう資格。
プラントから発生する廃棄物などはたいてい異物箱なんかに溜まっていくので、それを運んだり、薬品や油等が入ったドラム缶なんかが納品された時に運搬する必要があるので、案外最も需要が高い資格かもしれません。
・酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
略して酸欠。
タンクや地下ピット等に入って作業する際に必要な資格。
数日間講習を受ければたいてい受かります。
・特定化学物質等作業主任者
略して特化物。
特定の薬品などを保有している所には選任する必要のある資格。
これも講習を受ければほぼ受かります。
だいたいこんな感じの資格があります。
私は年間で最低1個はなにか資格所得することをポリシーにしているので、上記の資格もけっこう持ってますので、機会があればまた紹介していきます。