ストーカー式ボイラーの課題

こんにちは。ボイラーマンです。

 

弊社には会社の製品を作る際に発生する廃棄物を燃料として燃やして蒸気を作るボイラーがあるのですが、そのボイラーには「ストーカー式」というものを採用しております。

 

ストーカ式ボイラーについては過去の記事にも書いたことがあります。

doragonking.hatenablog.com

 

効率を考えれば燃焼速度の速い流動床や循環流動層式を採用した方が良いのですが、燃料の径が大きかったり小さかったり、水分が多かったり少なかったりといった品質が不安定なものを燃やす場合はストーカ式を採用することが多いです。

 

なので大小色んな物を燃やすごみ焼却場はほとんどストーカ式が採用されていますが、色んな燃料を燃やせる反面、質の悪い燃料によるトラブルも発生します。

 

特に弊社で多いのは燃料を燃やした後に出る灰によるトラブル。

質の悪い燃料は燃えにくい為大量に灰が発生し、それが高温下でクリンカ(灰が溶けて大きな塊になったもの)となって炉内に付着したり、灰搬送用のコンベアで詰まってコンベアトリップしたりするので今最も頭を悩ます原因となっています。

 

年末年始にボイラーを停止した際も炉内にかなりクリンカが付着しており清掃作業が大変でしたし、定期的に停止して清掃しないと連続運転の継続も困難だと思います。

 

今年も年明けから早速灰搬送コンベアのトリップが発生し灰まみれになって除去作業を実施しました。

ちなみにストーカ式のボイラー灰を搬送する際には水封式のチェーンコンベアを使用しています。

 

上記のように、コンベアのケーシング内に水が循環しており、ボイラーで除去されてでてくる高温の灰を水で冷やしながら灰タンクまで搬送してくれます。

 

灰の成分によって有害物質が含まれる場合は、この水の中に薬品を添加して灰を無害化しています。

 

去年老朽化していてトラブルが多発していたこのコンベアを完全に新設して稼働させているのですが、回数こそ減ったものの結局コンベアトリップが直ることはありませんでした。

 

工場で発生する廃棄物を使用する以上燃料は変えられないので、クリンカ対策として燃焼させる温度や空気量のバランスを変えてみたり炉内に薬品添加してみたり色々試行錯誤をしているのですが中々改善することが困難ですね。

というか小手先の運転管理でクリンカ対策出来るならどのボイラーも苦労しません。

 

他社のトラブル事情をヒアリングしても、弊社と同じく炉内のクリンカやコンベアトラブルに悩んでいる所は多いので、ストーカ式ボイラーの宿命なのかもしれないですね。