【概要】
衛生管理者は50人以上の従業員が働く事業場で、衛生管理関係の職務(健康管理、作業環境改善、応急処置、安全教育など)を行うための選任者に必要な資格です。
選任者は従業員数に対して複数必要な場所もあり、50~200人までは1人、200~500人までは2人、500人~1000人までは3人、そこから1000人単位で4人、5人と増え、3000人以上で6人必要となります。
第1種、2種に分かれていますがこれは規模ではなく業種により分かれており、プラントやメーカーなどの工業関係の事業場や有害場所の事業場なら第1種が、それ以外なら第2種が必要になります。
その職務の関係上、工場の現場の人よりは事務所の安全管理担当や総務・経理関係の人が取得することが多いようです。
【科目と合格点】
第1種は5科目あり、
1,労働衛生(有害業務):10問
2,労働衛生(有害業務以外):7問
3,労働生理:10問
4,関係法令(有害業務):10問
5,関係法令(有害業務以外):7問
安全衛生技術試験のボイラー技士などと同じく、1科目40%以上平均60%以上で合格となります。
科目合格は無いので1度の試験で平均60%を超える必要があります。
【合格率と難易度】
年間平均の合格率は約40%程度
個人的難易度を5段階で表すと
(5:難しい 4:やや難しい 3:普通 2:やや簡単 1:簡単)
1・・・簡単
過去問をやり込めば大体受かると思います。
別の安全衛生試験と比べると
ボイラー整備士<2級ボイラー技士<第1種衛生管理者≦1級ボイラー技士
といった感じで、問題のレベルはそこまで簡単というわけではないですが、仮に不合格でも毎月何度もやってる試験なので再受験すればチャンスは非常に多いという点でこの難易度になりました。
ちなみにこの資格には受験資格がいります。
一般に会社勤めの方が受けるなら
「大学か高等専門学校卒業後1年の実務」
「高校卒業後3年の実務」
「10年以上の実務」
が必要で、実務経験というと少し敷居が高く感じるかもしれません。
しかし、例えば
「作業条件、施設などの衛生上の改善業務」
であれば現場や事務所の清掃、
「保護具の点検」
であれば安全帯や脚絆、ヘルメットの点検、
「作業主任者としての職務(酸欠や特化物)」
などは現場の人間なら誰でもやってると思うので、それで申請すれば問題ありません。
というか厳密に審査されるわけではないので、会社が証明印さえ押してくれれば適当な理由でOKだと思います。
試験に落ちても再受験時はこの実務証明はいりません。
【受験動機】
毎月やってる試験なので落ちてもすぐ再受験できるのでそこまで気負う必要のない資格だった為。2021年に受験する資格が電験3種だけだったので、何か簡単な資格を一つでも取得しようと思ったので。
【勉強方法】
・勉強期間
9日間(15時間)
・使用した教材
問題集
衛生管理者過去問過去7回問題集
この過去問を2周ほど回しました。
実際の試験では少し文章が変わっていましたが似たような問題が出題されていましたので、しっかり過去問を覚えていれば解けると思います。
7回分だけで不安ならもう7回分過去の問題集を購入しても良いですが、やった感覚的には1冊で十分受かります。
【受験体験】
・9月15日 試験日
見覚えのある問題は多数あったものの過去問回し2回だけしかやってなかったので記憶に定着しておらず歯が立ちませんでした。
勉強不足を痛感し不合格を確信。
・9月27日 結果通知
合否通知書が届いていたので不合格になった点数を見ようとしたところ・・・
まさかの合格。一体何点だったんだろうか。
・10月10日 免許到着
【最後に】
この試験前に1年間勉強し続けた電験3種のバーンアウトと転職の悩みなどでやる気が起きず、結局問題集2回分のみ適当にやり、しかもなぜか合格してしまったので、
ぶっちゃけ内容をほとんど覚えておりません・・・
受験資格はいるもののそれさえクリアすれば、難易度も試験日の多さも資格マニアとして気軽に受験するにはうってつけの試験です。