勉強に目覚めたきっかけの話なのに前回は全く目覚めていませんでしたね。
今回はやる気スイッチが入ったきっかけと、そのスイッチが未だに入り続けている理由とかを客観的に考えてみました。
【ブラック企業だけど上司にだけは恵まれた配属先】
就活で最後に内定をもらった会社。
私は当時ボイラーはあまり興味もなくやりたいこともなかったので、内定をもらった3社のうち「最も自宅から近いから」という理由で前職への内定を決めました。
(人生のターニングポイントその1)
その会社は製造業で、とにかくブラック臭がすごい。
人生でこんなにも絶望したのはこの会社入社直後くらいです。
その後私はその会社の製品を作るために必要な熱源や電気、水などのいわゆるユーティリティ供給部門である「動力課」にたまたま配属されました。
(人生のターニングポイントその2)
そこは私含め経験の浅いメンバーばかり。
人手が無さ過ぎてボイラーに関するろくな教育も無く現場に放り込まれたので知識もないまま日々仕事をしていましたが、そんな中でひと際仕事をしていたのが当時の私の上司でした。
私は未だにこの上司を尊敬しているし、当時もとにかくこの上司だけには出来ない奴だと思われたくなかったので、今まで楽する事だけを考えてきた自分にとって考えられないくらい仕事を一所懸命に頑張りました。
そんな中で、当時私の会社ではエネルギー管理士保持者が上司しかいなかった為に誰か他に取得を進めるよう会社から提示された際、
「エネルギー管理士を取って欲しい。多分君くらいしかやれそうなのがいない」
とその上司に言われたこと、更にその資格を一発で取れたら会社から100万円貰えるということで、それはもう人生最大に勉強をしました。
(人生のターニングポイント3)
【エネルギー管理士を勉強して遂に目覚めた知識欲と自信】
生きてきた中で一番勉強したエネルギー管理士。
当時から
過去問やっときゃ受かる
と言われていた資格ですが、今までの人生で「数学・物理」という科目から逃げ続けていた私にとってはこの試験すらも超高難易度の試験に思えました。
そしてエネルギー管理士熱の合格率は平均30%前後。
沢山勉強してきた人たちの中から10人に3人しか受からない。
しかも科目合格者含めて。
そんな人たちの中で自分みたいなポンコツが一発で受かる確率はきっと10%以下・・・
大丈夫かこれ・・・
と当初からずっと不安に感じていました。
ただ、勉強し続けていると何となくでも問題は解けるようになるし、タービンの熱落差や給水加熱器、冷却塔などの自分が普段見ている設備の事が分かるようになってきて面白くなってきました。
そして迎えた試験。
試験当日の手ごたえは下記記事でも書いたように
ほぼ余裕
合格率が30%の試験で一発合格してしまったのです。
(人生のターニングポイント4)
そこで私は思いました。
あれ?意外と皆受かってないの?
ていうか自分てもしかして真面目に勉強すれば
けっこう出来る奴なのでは?
慢心と言えばそうなのかもしれません。
ですが今まで勉強が出来る奴だと考えたことも無かった自分にとって、
この
人生最大に努力した結果エネルギー管理士一発合格
という成功体験はとてつもない自信に繋がったのです。
更にこの試験で勉強した知識を生かして当時会社で誰もやっていなかった各効率の算出やら省エネ改善案などを挙げたことで会社や上司にも評価され、自分の自信はさらに高まりました。
そこからはもうモチベーションうなぎ登り
「アホな自分でもしっかり勉強すれば大抵の資格は取れるんや!」
をモットーに放射線取扱主任者を始め公害防止管理者、特級ボイラー技士などのそこそこ難易度の高い資格を毎年受験するようになりました。
【試験慣れしてむしろ欠乏症を発症し、資格マニアと化した現在】
私が勉強に目覚めたのは20代前半。
そこから月日を重ね数年間に渡り毎年試験勉強をしていると、勉強していない期間中にとある声が私を襲うようになりました。
(お前勉強しなくていいのか・・・?)
(お前もともとアホなんだからサボるとすぐ元のポンコツになるぞ・・・?)
(ほ~らまだ資格はこんなに一杯あるよぉ?何かやったら?)
そして気づいたら次の試験を求めて「プラント 資格」で検索を掛けるボイラーマンの姿が。
そう。
ずっと勉強をしていたことによって、むしろ
「勉強していることがライフワークの一部化」
している状態になってしまい、目標の資格を取得してもその渇きが潤うことが無くなってしまっていたのです。
例えていうなら毎日歯磨きをしたりお風呂に入るという行為は特別「そうしたい」と思ってやっている訳ではないですよね。
でも歯磨きしなかったりお風呂に入らないということはしませんよね。
もししなかったら「歯磨きしてないけど大丈夫かな」と不安になりますよね。
なんかそんな感覚
わからん?
「資格の勉強がしたい!」
と思ってやってるというよりかは
「勉強してないと不安」
だからやってるという感覚。
そんな漠然とした不安感から勉強を続けたことで、30代前半で保有資格数は講習等の物も含めて25個に到達しました。
それだけ取得して未だに勉強を続けていると
たまに自分は頭がいいと言われることがあります。
でも悲しいことに違うんだなこれが。
私はただ勉強を続けられたからこれだけ取れただけで、頭の良し悪しは全く関係ないのです。
もし世の中の人が私と同じモチベーションで同じだけの量を勉強すれば、自分程度なんかはすぐに追い抜かれるでしょう。
世の中の大抵の人は私程に暇を持て余してないし、
ボイラー好きの変態じゃないってだけの話
【最後に】
こうして考えてみると、学生時代とかに勉強に身が入らなかったのは
・自分の頭に自信が無かった
・勉強した知識やその努力が何に反映されるのかが明確に分からなかった
ことが原因かなと思います。
資格というのは合格点があり、その点数以上を取れば合格=ゴールできるし、その資格の勉強をすることで仕事の何かに生かせる可能性がある。
それにどんな資格でも始めはすごく難しそうに見えた問題が勉強するにつれどんどん解けるようになるあの感覚がレベルアップを感じれて楽しい。
では自分が最大限に努力すればどのレベルの資格まで取れるのか?それを知りたい。
ということが自分のモチベーションに繋がっています。
学生時代は勉強している教科が将来何に役立てることが出来るか分からなかったけど、例えば学生時代から「自分はボイラーマンになる」と考えていれば少なくともその分野だけはもっと勉強してたと思います。
遊んで楽をしてきた人生も後悔はそんなにないですが、これからの長い人生でまた将来後悔することのないように今はできる限りの勉強を頑張ります。