私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

電験の理論科目を勉強して気になった事~職場の色んな計器の種類~

理論の電気測定の勉強をしていると電流や電圧の測定には可動コイル形とか可動鉄片形とか色々な種類の測定計器があることが分かってきました。

 

私は火力発電所勤務なので現場には当然至る所に測定器が設置されていますが

「じゃあ自分の職場の計器は何形の計器を使ってるんだろ?」

というのが気になったので勉強と仕事そっちのけで職場にある測定器を色々調べてみました。

 

 

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これは電気室に設置されていた200V電圧計です。

左の記号から見ると、可動鉄片形・交流用・1.5等級・鉛直姿勢・CATⅢということが分かりました。

1.5等級と言うのは測定精度のことで、計器の最大目盛に対して±1.5%まで誤差が許容されるという意味です。

ちなみに画像の計器の最大目盛は300Vなので300×0.015=±4.5Vの誤差が許容範囲となると思います。(多分)

鉛直姿勢と言うのは計器の置き方を表す記号です。このほかにも水平、傾斜を表す記号が有ります。

CATⅢは電験では勉強しなかったのですが、過渡過電圧に耐えうる値の範囲を測定箇所によってカテゴリーⅡ、Ⅲ、Ⅳの3段階に分けて表示しているらしいです。

CATⅡでは家庭用コンセントなどの数値の小さい箇所、CATⅣでは引込線や分電盤などの数値の大きい箇所に分類されます。CAT IIIはその中間に属します。

 

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ちょっと見づらいですがこれも現場の電圧計です。

これは整流形の交流計器になります。

永久可動コイル形は直流しか測定できないので整流器で交流を直流へ変換してから測定します。

等級が2.5と先ほどの電圧計と違いますね。

1.5等級は一般的に工業用測定器に使用されるものみたいです。

これより小さい0.5や1等級では携帯測定用であるテスターのような数値に精度を求められる計器に使用されるそうです。

2.5等級は取り敢えず数値が分かれば良いというような精度に重点を置かない測定器に使用されるとのことです。

 

同じ交流電圧を測定するのにも可動鉄片や整流器など異なるものを使用してますが、そもそもどういった基準でこういった種類を選定しているんでしょうか?

電験では種類の勉強だけでそういったことはどこにも書いてないので気になります。

 

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これは現場に設置されている磁選機と呼ばれる金属を除去する機器に付属している励磁電圧計の表示です。

これは左から永久磁石可動コイル形・直流用・2.5等級・鉛直姿勢・CATⅢに分類されてます。

ちなみに

ここの表示って直流だったのか・・・

ってことにこれを見て初めて気づきました。

基本現場の機器って全部交流だと思ってました。

でも考えてみれば磁石に鉄をくっつける為だけの電気なので直流で問題ないですね。

こういう仕事関係無いめっちゃどうでも良いことに気付けるので資格の勉強って楽しいんですよね。

 

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こちらは電気室にあった440V電圧計になります。

表示は今までとほとんど変わりませんが、こちらは永久磁石可動コイル形を使用しているみたいです。

 

 

 

・・・あれ?

整流器のマークないけど可動コイル形って直流にしか使用できないんじゃなかったっけ?

これ交流用だよね?

 

 

一番左になんかトランジスタのような記号が有りますが電験3種の知識ではこれは良く分かりません。

 

しかもこれ、結構いろんな箇所で使われてるんです。

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力率計とか

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周波数計にも使われてます。

 

とりあえず色々な用語でググっていたら・・・それらしいものを見つけました。

これは恐らく、「トランスデューサ形」というものらしいです。

 

~トランスデューサ形指示電気計器とは~

交流の電流・電圧・周波数・力率などの交流諸量を電子回路へ入力し、この入力量に比例した直流電圧・電流に変換したものを可動コイル形計器で指示する計器

 

 

へぇ~そうなんだぁ。

勉強になるなぁ!

 

 

 

・・・まぁ電験には出てこないし仕事でも使わないからこんなん覚えても意味ないんだけどね!

 

無駄な時間を使って、また一つ無駄知識が増えました。

 

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ちなみにちょっと変わった計器もありました。

上記は「同期検定器」なるものの測定器です。

これは3相交流発電機を母線の電力系統と並列する際に見るものです。

電圧や周波数を系統と同期する際、この計器がくるくる回って同期がうまくかかれば針が止まります。

 

この記号は電験3種では出てこないですね。

2種や1種では出てくるんでしょうか?

wikiで調べると同期検定器には「可動鉄片形」「クロスコイル形」「ウエストン形」「ディジタル形」の4種類があるそうです。

 

私の職場のこの記号がどれを指しているかは調べても良くわかりませんでした。

 

 

・・・とまぁこんな感じで我が職場の計器類をあらかた分類してました。

このブログの作成と合わせて約4時間掛かりました。

 

この時間を使って電験の勉強をした方が良かったのではないか?

いやいや実務と関連付けることでより記憶に定着するってもんです。

 

実際これらを調べる間に計器類の特徴を大体覚えることができました。

これを8月まで覚えていられれば良いんだけども・・・