今週のお題「暑すぎる」
発電所というのは燃料を燃やす熱エネルギーで水を沸騰させ、その蒸気でタービンという巨大な風車を回すことで電気を発生させています。
↑タービンの中身。こんな感じで羽が沢山ついている
この発電をするためにタービンで使用した蒸気は、「復水器」と呼ばれる設備の中で冷却水で冷やされることで水に戻り、これが再びボイラーで使用する水として循環していますが、ここで使用する冷却水は発電所の規模により違いがあって、大規模なところだと海水を、中~小規模な所では河川や工業用水を使用しています。
この冷却水は季節により温度が違い、冬だと20度程度のものが夏だと30度を超えてくるためその差は10度にも及びます。
そしてこの温度が1度変わるだけでもタービンの状況ががらりと変わってくるのです。
本題に入りますが、先日我が社のプラントでタービンの内部圧力高警報というものが発報しました。
運転開始後初めての事象で少し戸惑いましたが、あの後調べてみると復水器の温度が過去類に見ないほど上昇していることが分かったのです。
この冷却水温度の上昇によりタービンの真空度というものが悪化したことで、内部の圧力が警報を発する圧力まで到達してしまった訳です。
今までの夏もタービンの圧力は高くなりがちではありましたが、まさか警報がなるほど上昇してくるとは・・・
一般に夏場は熱しやすい分ボイラー側の効率は上がるんですが冷やしにくい分タービン側の効率が下がりがちなんですよねぇ。
効率が落ちるだけなら別に良いのですが、トラブル等で停止なんてなってくれるなよ~
頑張れタービン!負けるな復水器!
止まるとリアルにボーナス下がるからマジで頼むぞ。