私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

公害防止管理者のいる施設・いらない施設~大気・水質編~

公害防止管理者には大きく分けて4つの種類がありますね。

 

①大気

②水質

③騒音振動

ダイオキシン

 

その中で大気と水質は更に1種~4種に区分され、最低限の選任が必要な施設の条件として大気の場合は

4種:特定工場に該当し、かつ排ガス量が1万m3/h以上4万m3/h未満

3種:特定工場に該当し、かつ排ガス量が4万m3/h以上

2種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排ガスを発生する施設(排ガス量4万m3/h未満)

1種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排ガスを発生する施設(排ガス量4万m3/h以上)

 

水質の場合は

4種:特定工場に該当し、かつ排水量が1,000m3/日以上1万m3未満

3種:特定工場に該当し、かつ排水量が1万m3/日以上

2種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排水を発生する施設(排水量1万m3/日未満)

1種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排水を発生する施設(排水量1万m3/日以上)

※特定工場・・・製造業やガス・電気・熱供給業などの業種が該当

 

でもここでよくわからないのが、

どの施設にどの資格区分の公害防止管理者が必要か?

 

例えば私の勤めている発電所では、大気は必要ですが水質はいりません。

 

でも排水量は毎日1,000m3以上発生しています。

水質4種の選任が必要な条件として、特定施設かつ一日の排水量が1,000m3以上というものがあるので

だったら水質4種いるんじゃない?

と思ったのですが・・・

 

過去に私が取り扱ってきたボイラーでも水質が必要という所は無かったのですが、これは単純に排水量が少ないせいだと思っていたのですが何かどうも違うようです。

 

ということで会社の資料を探していたら、発電所建設前に作成された古い資料の中に

「選任の必要な資格一覧」というドンピシャな資料を発見。

 

その中に公害防止管理者の選任の有無一覧があったので見てみると私の発電所では下記のように記載されていました。

 

○大気・・・必要

特定工場の対象業種となる電気供給業であり、大気汚染防止法施行令別表に関わるボイラー施設に該当。

指定有害物質の発生は無く、且つ排ガス量が4万m3/hを超過するため1種または3種の選任者が必要(代務者にも要資格保有者)

 

○水質・・・不要

特定施設の内、水質汚濁防止法施行令別表に関わる火力発電所で排ガス洗浄施設を保有する場合は1種または2種が必要。

しかし当社では排ガス洗浄施設を保有しないため該当せず、選任は不要。

 

施行令をいろいろ読み直していたら、発電所関係の水質関係で特定されるのは「排ガス洗浄施設を保有する」所だけの模様。

 

排ガス洗浄施設とは、排ガスに含まれる「SO2」という有害物質を、薬品を使用した設備で無害な物質と水に変換する設備なんかのことを言うと思います。

 

これは一般的にSO2排出量が多い石炭燃料の火力発電所の煙突手前に設置されていることが多いです。

 

↓湿式脱硫設備フロー図例

 

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フロー図を見ればわかるとおりこの方法では排水が発生するので、おそらくですがこの排水が水質汚濁防止法の特定物質に該当するんでしょう。

 

 

最近はこの湿式脱硫の他に簡易脱硫装置などが採用されることもあり、この場合は排水が発生しないので水質関係の選任は不要になります。

 

 

大気関係の場合は大気汚染防止法施行令1条の「ボイラー設備」に該当するので、

おそらくどの発電所でも排ガス量が1万m3/hを超えていればほとんどの施設が該当すると思います。

 

でも水質の場合は排ガス洗浄施設がなければ該当しないので、発電所単体で見ると意外と選任が必要な所は少ないのかな?

 

このような感じで、特定施設に該当する業種のすべてに公害防止管理者の選任が必要である訳ではなく、その後の「施行令」に関われている設備に該当する場合に公害防止管理者の選任が必要となるというわけですね。