皆さんの職場にはちょっと変わった人・個性的な人はいないでしょうか。
人間10人そろえば個性も10通りあるように、プラントで働く我らボイラーマン達にも色んな個性を持った人たちがいるわけです。
そんな中でも、一際個性を放つ我がプラントの仲間達を一部紹介していきたいと思います。
・先輩Oさん
年齢:40代(当時)
体重:推定100kg以上
好きな物:アイドル全般
特徴:ズボンのチャックがいつも開いている
先輩Oさんはとっても横に大きな人で、体重が100kg超えている人でした。
別の先輩達からは
汚ねぇプーさん
というあだ名で親しまれていました。
外見の印象を私目線でいうと
目つき悪い安田大サーカスのヒロをプレスでつぶした感じ
また特徴にも書きましたが腹が出過ぎている為か、四六時中ズボンのチャック全開でパンツ丸見えの人でした。
この御方は見た目もインパクトあるんですが、私が出会った中でも1,2を争う変わった人で、ネタに事欠きませんでした。
①事件その1 なんで骨折してんの?この人
私が入社した当初にこの先輩Oさんのいる班に配属されたんですが、挨拶しに行ったときになぜか松葉杖をついて片足が包帯ぐるぐる巻きでした。
なにか事故でもあったのかなぁと思っていましたが、よくよく聞いたら地面にある細い配管を数センチのジャンプで飛び越えたらそのまま足を骨折したそうです。
【ツッコミ所】
1、着地に失敗したわけでもないのになぜ骨折してしまうのか。
2、たかが数センチのジャンプでなぜ骨折してしまうのか。
3、そもそも跨げばよいものをなぜジャンプしようと思ったんだお前は。
まだ入社初日でしたが、「この人現場で何やってんだ」と思いました。
②事件その2 アイドルポスターを隠されたOさん。怒りの中央操作室
Oさんはアイドルが大好きです。
職場には良くいろんなアイドルや女優の写真が入った安全促進ポスターみたいなのが周期的に飾られているのですが、新しいポスターを張り替えるたびに古いポスターを嬉々として持っていくくらいです。
特にSKE48のとある人物の大ファンだったのですが、ある時なんとそのアイドルが映ったポスターが飾られていたもんだからOさん大興奮。
「剥がすとき絶対取っといてね!!持って帰るから!!」
と皆に触れ回っていたんですが、私と同じ班の別の先輩が、ポスターを張り替える際にふざけてそのポスターを隠してしまったんです。
その時私は一人で中央操作室にいたんですが、Oさんが出勤で中央操作室に入ってきた途端
「おいっ!!!そこのポスターどこへやったっ!!」
といきなり怒りMAXに。私は突然の切れ具合にすっかりビビッてしまい、
「ポスターどこ行った・・・ポスター・・・どこ・・・」
と必死に探し回るOさんと一緒にポスターを探す振りをしてました。
隙をみて隠してあったポスターを取り出して
「あっ。Oさんここに置いてありました!多分誰かが取っておいてくれたんですネ☆」
としらばっくれながら私がポスターを渡すと、Oさんはそれはもう満面の笑みで
「なぁんだ。そんな所にあったんだあ♪」
といって大事そうにそのポスターを鞄に入れ意気揚々と現場へ出ていきました。
あとからポスター隠した先輩に「あいつどうだった?」と聞かれ
「やべぇくらい切れてました」
と言ったら大爆笑してました。
ロクな先輩がいませんね。
③事件その3 発電所停止の大ピンチ!?キムタクと化したOさん
私のいた当時の発電所にはボイラー炉内に燃料を投入する機器が2台設置されており、1台が故障で停止するともう1台が停止した機器の分まで2倍の速度で燃料を投入することで、発電が下がらないようにする仕組みになっていました。
Oさんと二人で勤務をしていた際、その機器の1台が故障したと中央操作室のOさんから無線で連絡がありました。
現場にいた私は機器のもとへ行って、故障原因を探し復旧作業を行っていた所、突然2台目の機器まで停止してしまったのです。
何があったかわからない私は急いでOさんに無線を入れ
「Oさん!もう1台まで停止したみたいですけど何があったんですか!?」
とOさんに連絡を入れました。
しかし、いくら待ってもOさんからの連絡はありません。
そうしている間に燃料の入っていないボイラー炉内の火はどんどん消えていき、ついには失火してしまいました。
私は急いでもう一度
「Oさん!!機器が2台とも停止してます!!復帰できないんすか!?」
と無線を入れました。
すると、Oさんから
「ちょっ、待っ・・・」
と某キムタクさながらのセリフと共に連絡が途絶え、それ以降連絡が入ってくることはありませんでした。
急いで中央操作室に戻った私を見てOさんが一言
「大変!!機器が2台とも止まってる!!」
・・・いや知っとるわっ!!連絡したよね!?
どうやら想定外のことに弱いOさんは、機器が2台とも故障停止するというまさかの出来事にパニックになり完全に思考停止していた模様。
結局燃料の途絶えたボイラーは炉内温度が低下しすぎて復旧することができず、発電所及び工場の全停止という最悪の結末を迎えたのでした。
こんな感じで語りだしたらきりがないくらい数々の伝説を生み出したO先輩。
後にも先にも、こんなやばいボイラーマンはこの人くらいだろうなぁと思っていましたが
それから数年後、もっとやべぇ奴と出会うことになりました。
その人の話はまた後日語ろうと思います。