私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

ボイラーのリモートワークは可能か否か~タブレットによる遠隔監視~

最近はコロナの影響で色んな企業がリモートワークを導入していますね。

 

わが社でも事務職の方に関してはリモートワークが適用されていて事務所はめっきり人が減っているようです。

 

そうなると疑問なのが

ボイラーも遠隔監視でリモートワーク可能なのでは?

という所。

 

実は昔から

・中央操作室で監視できるならもはや家の端末でもできるのでは?

タブレット端末があれば現場にいてもプラント状況が監視できるのでは?

と思っていたのですが、実際調べてもこういったものを導入しているところはほぼありません。

 

私は制御・システム関係の知識に疎いので分かりませんが、ある程度詳しい人に聞くと、社外で監視することでネックなのはやはり「ネットワーク上のセキュリティ問題」らしいです。

 

あと無線なんかでは操作の遅延や通信の不安定さも問題ですね。

もしプラントでトラブルが起こって迅速な操作が求められているのにこの問題で操作が遅れたり最悪できなかったりして事故になったらシャレになりませんので仕方ないでしょう。

 

 

と思っていたら、福井にあるバイオマス発電所ではなんとこのリモート監視を実際に導入しているようです。

www.yokogawa.co.jp

これが今現在うまくいっているかどうかは分かりませんが、同じようなことを考える人はやっぱりいるんですねぇ。

ちょっと一回この発電所ヒアリングしに行きたいです。

 

 

もしかしたら近い将来は発電所の中央操作室がなくなって各自が家の端末でボイラーの監視をできる日が来るかもしれません。

基本運転員は家で監視してトラブルが起こった時の要員で1~2人くらい常駐するみたいな。

 

そうなったら一つのプラントだけでなくて複数のプラントを一人で見ることも可能ですよね。

よくテレビで見る凄腕のハッカーとかデイトレーダーの人の部屋みたいにたくさんのモニター見ちゃったりして。

デイトレーダーに転身してはならない。 : チョコの株式投資Diary

 

ひゅ~かっこいい~憧れる~★

 

 

注意点としてはどのプラントを監視してるかごちゃごちゃになりそうなことでしょうか。

 

 

私「もしもし?4号プラントでトラブルが発生。急行してください」

 

業者「わかりました。・・・・あれ?どこもトラブルはないようですが・・・」

 

私「?いやそんなはずは・・・あ、すみません。3号プラントでした・・・」

 

 

やりそう。

 

めっちゃやりそう。

 

 

 やっぱりボイラーは現物を見てなんぼですよね!

【無謀か、英断か】今年の資格受験計画さらに追加。第1種衛生管理者試験を受験します。

第1種電気工事士の受験を気まぐれで決定してから約1週間、さらに受験計画に資格を一つ追加しました。

 

その名も「第1種衛生管理者」

 

なにをする資格かはぶっちゃけ良く分かりません!!

(健康管理とかコンプライアンスとかそんな感じの奴?程度)

 

 

受検しようと思ったきっかけは「なるべく簡単」で「なるべく毎月開催」されていて「ちょっとでもプラントに関係してる」ものを探していた際に

 

そういや職場の人にも何人か持ってる人いたな・・・

 

ということを思い出し調べたことでした。

この試験は毎月数回開催されており年間合格率は50%程度とけっこうお手軽に取れそうだったので急遽受験計画にぶっこんでも問題ないかと思い決定しました。

 

受験には実務経験が必要とありますが、調べたら

職場の清掃活動も実務経験となる

というようなことが分かり会社に提出してみたら案外あっさりと証明書をもらうことが出来ました。

 

ただこの試験

受験申請がとにかく面倒!

 

電験みたいにネット申請とかはやっていないのでわざわざ紙媒体に申請書を書いて、更に必要な書類が

・免許の裏表のコピー

・大学の卒業証明書

・会社の実務証明書

・銀行の受験料払い込み用紙

など

 

なので申請するにあたって

大学へ卒業証明書の発行依頼をし、会社に実務証明書の発行依頼し、銀行へ行って払い込みをし、免許のコピーを取り、郵便局で簡易書留で提出

という七面倒くさいことをする羽目に。

 

気まぐれ受験の申請にしてはとても手間のかかる試験です。

 

ボイラー技士と言いこの試験を管理する安全衛生技術試験協会に言いたい。

いい加減ネット申請できるようにしてくれ。

 

今時ネット申請も出来ない化石時代が如くのようなことやってるから受験者が減っていくのでは?

ボイラー技士の必要性も電気事業法に乗っ取られるし・・・ブツブツ(無関係)

 

 

 

 

ということで現在の計画ではこの試験の受験予定日は9月15日

まさかのITパスポート試験のほぼ1週間前という無謀っぷり!

 

 

今年の現在の受験計画は下記のようになりました。

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・・・ちょっと詰め込みすぎたかな・・?

 

まぁ衛生管理者とITパスポートは落ちても毎月試験が有るので問題ないでしよう。

その為に敢えて早い段階で受験日を決めましたし。

 

電験3種に落ちても他が全部合格出来れば最高4つの資格を今年は取得できます。

一応資格取得数0という事にならないようこれらサブ資格の勉強も頑張ります。

ITパスポート試験に申し込み

今年の目標にしていたITパスポートの試験日を決めたので早速申し込みを済ませました。

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ついでに参考書も購入しました。

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この試験はIT関係の最も初心者向けと言う事でとても人気があるので、(特級ボイラー技士みたいな参考書も問題集も一択しかないドマイナー資格と違って)参考書や問題集もたくさん発行されておりどれが良いか迷っていました。

 

なのでネットでも評判が良く実際に本屋で読み比べした際に何となくわかりやすそうなものを選びました。

 

試験日は電験3種が終わったちょうど1か月程度となる9月25日

 

ITの関して全く知識は無いけど、これまでの経験上1か月あれば大抵の資格は大体終わる説をもとにこの試験日を決定しました。

 

この丁度1週間後に第1種電気工事士試験もあるし11月にも消防設備士甲種4類受験する予定だし

 

今年も忙しくなりそうだ・・・フフフ

 

【電顕3種取得への道】6月の勉強状況と法規の進み具合

6月も終わり試験まで残り少なくなってきました。

 

現在の勉強状況は下記のようになっています。

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理論:287時間

機械:205時間

電力:111時間

法規:49時間

合計:652時間

 

 法規の勉強をメインにやりつつ、その他3教科の過去問題を淡々と20年分繰り返しています。

ちなみに2年前(2019年度)の過去問題を理論・機械・電力を初見で解いてみたところ

理論:55点(まぐれ当たり0点)

機械:65点(まぐれ当たり10点)

電力:60点(まぐれ当たり10点)

 

全部微妙!!

 

点数だけ見れば全科目合格点取れていますが、やっぱり安定して70点越えとはいきませんでした。

まぐれ当たりなければ電力に至っては不合格です。

 

過去問20年分やっても

「この点数しか取れない」と思うか

「この点数まで取れるようになる」と思うかとすれば

私からすれば後者なので十分勝負できる実力はついていると信じてはいますが、やっぱりもう少し過去問以外で実力をつけるべきかもしれません。

 

6月から本格的に勉強した法規に関しては、多分一番苦手意識があります。

 

 もともと法律関係が興味がわかないため覚えられないということと、その法律を知っていないと肝心の計算問題も解けないというのが厄介。

 

配点が高いのとパターンが決まっているので法規も計算問題が解けるかが鍵と言われていますが、そのパターンも全然掴めないまま取りあえず問題集をこなしています。

 

あと法律の暗記に関しては「電験法規暗記アプリ」なるものがあったのでそれをダウンロードして隙間時間にやっています。

 

apps.apple.com

これを一通りこなしてから問題集やってみると、

びっくりするくらい理解度が変わり驚きました。

 

本番さながらの穴埋め問題をとにかくこなしていくという単純明快な作りなのでやり込み易いのもgood。

 

アプリ内課金もありますが一個120円と比較的良心的な値段。

これで合格できるなら安いもんです。

 

ひとまず法規は暗記はアプリ。計算は問題集で勉強していきます。

 

残りはあと1か月ちょい。

早く楽になりたい。

第1種電気工事士に申し込んでみました

今年は受ける予定が無かったのですが、興味本位で過去問題を見てみたらある程度電験3種の知識で何とかなる部分もありそうだし、多分来年も電験3種を受けることになるだろうからついでに電気知識も生かせるかも?

 

ということで、

 

急遽今年の受験計画に第1種電気工事士をぶっこんでみました!

 

 



と思い立ったのが2日前。

申込期限が7月2日だったのでギリギリでした。

 

当然まだ何も下調べしてないし準備もしてません。

 

この試験は第2種電気工事士と同じく筆記試験があり、それに合格した人のみ実技試験に進め、実技試験に合格してようやく取得できます。

 

合格率はどちらの試験も約50%~60%と結構高めですが、たとえ合格しても免許を実際に申請して取得するには実務経験が必要なため多分私の経験では合格しても免許は取れそうにないです。

 

試験日は筆記試験が10月3日(日)、実技試験が12月12日(日)

私の現在の勤務表だとどちらも夜勤明けで行くことになりそう・・・

 

正直第1種電気工事士は2種に合格した時からいつかは欲しいなと思っていましたが、試験日の10月第1日曜は公害防止管理者試験」と被っており行けなかったので、騒音振動以外の公害防止管理者を取った今年からようやくこちらに行けることになりました。

 

 

とりあえず来年の電験3種まで電気知識を忘れない為の繋ぎの試験として気楽に受験してみようかなと思います。

ぎっくり腰で満身創痍

5月ごろから喘息に悩まされ続けていながらもどうにか頑張っていたわけですが、先日数年ぶりにぎっくり腰が再発しました。

 

 

 

 

もぅ最悪だよぉ・・・

 

 

 

ぎっくり腰を経験した人ならわかると思いますが、ぎっくり腰中に最もつらいのは歩くこともそうですが何より咳・くしゃみをする時なんです。

 

意外と咳やくしゃみというのは腰に負担を掛けるモーションなんですよね。

腰を痛めると普段どんな動作で腰に負担が掛かるかがよくわかります。

 

ということで、

喘息で咳が頻発+ぎっくり腰

という死のコンボが完成し私を絶望へ叩き落しています。

 

 

ポケモンに例えるなら草+虫タイプに炎タイプの攻撃をするような感じ。

パラセクトに火炎放射浴びせるようなものですね。(即死)

パラセクト|ポケモンずかん

 

そういえばポケモンの世界にもボイラーってあるのかな

発電所みたいな所はあった記憶はあるけど・・・

 

でも電気タイプのポケモンがいる時点であの世界に火力発電所はなさそう。

 

そもそもポケモンを使って発電するなら何発電に該当するの?バイオマス

 

しかもインフラは24時間操業だからポケモンも3交代で電気絞り尽くされてるの?

 

 

・・・

 

 

 

 

クソみてぇな世界だな!!

 

 

 

 あ、水ポケモンでみずでっぽうとか使って水力発電も出来そう。

 

 

こんなアホみたいな記事書いてる今も腰めっちゃ痛い。

ボイラー設備について~ボイラー給水ポンプ~

ボイラーの事を最近語って無いなぁと思ってネタを考えていたら

そういえばボイラーの設備についてあんまり書いてないなぁということに気づきました。

 

電験やエネ管、ボイラー技士なんかの資格にもボイラー用語は出てきますが、業界人でもないと名前や役割くらいなら知ってるけど実機はよくわからん事ということも多いと思うので、自分の復習もかねて説明していこうと思います。

 

今回はボイラーの設備でも重要な役割を担うボイラー給水ポンプについて説明します。

 

【ボイラー給水ポンプについて】

電験やエネ管ではランキンサイクルで出てくる設備です。

業界では略称としてBFPと呼ばれます。

ちなみにBFPとはBoiler・Feedwater・Pumpの略です。

(feedは供給するという意味でwaterは水・・つまり給水の意味)

 

ランキンサイクル上での役割で言うと

「復水器からの低圧・低温の給水を断熱圧縮により高圧にしてボイラーへ供給するポンプ」

となります。

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ちなみに断熱圧縮・膨張とは外部からの熱の出入りがない状態で物質を圧縮したり膨張させたりすることを言います。

ボイラーは燃料、復水器は冷却水により外部から熱の出入りがありますが、BFPやタービンにはそういった外部の熱の出入りは無い状態で水が圧縮されたり蒸気が膨張されたりします。

 

 

【特徴】

BFPは低圧の水を高圧にするという特性上、タービンのように多段式の羽根車が採用されます。

 

2002-242881号 高速多段ボイラ給水ポンプ用軸受構造 - astamuse

 

また、電動機の回転数を増幅させる装置で回転数を上げることで更に高圧を作れるようになっているものもあります。

 

ポンプを駆動させるのは通常モーターを使いますが、かなり大規模なボイラーともなるとボイラーで発生した蒸気によりポンプに繋いだタービンを回すことでポンプを駆動させるものもあります。

 

それぞれの特徴は、

・モーター式では容易に起動停止ができ負荷変動への追従性が良いが、使用電力が大きいので大型ボイラーには不向き。

・タービン式では部分負荷効率が高く大出力が得られる為大型化が容易だが、蒸気が必要であるためボイラーの起動停止時には使用できず小~中型ボイラーには不向き。

といったものがあげられます。

 

 また、吸込み側と吐出側で圧力差がかなり大きいためにスラスト方向(軸方向)への荷重がかなり掛かります。

 

 

なので吐出側の水の一部を吸込み側に戻すことでこの荷重を低減しています。

 

ちょっと文章で説明しようとしてもよくわからないので図を探したら下記のようなものがありました。文章よりかは割と分かりやすくなるかなと思います。

3分でわかる技術の超キホン ポンプの「ラジアルスラスト」と「軸スラスト」 | アイアール技術者教育研究所 |  製造業エンジニア・研究開発者のための研修/教育ソリューション

 

ようは一方方向だけに圧力をかけるのではなく逆方向にも圧力を掛けることでスラストへの荷重を相殺しているという感じでしょうか。

 

この圧力は「バランス圧力」と呼ばれ、吸込み圧力の+0.1~0.2MPa程度に調整するのが一般的かと思います。

 

ポンプを現場で点検する際も、このBFPにはバランス圧力計があるのでそこの圧力を確認します。

 

 

資格試験ではただ単に「給水ポンプ」くらいにしか記述されていないこのポンプですが、けっこう奥の深い機器なんです。

 

また、人間に例えると血液を送り出す心臓の役割を持っているのでかなり重要な機器となるため、こういったポンプは必ず予備機が存在し、一台が故障停止してもすぐにバックアップできるようになっています。

 

一個しか心臓のない人間よりよっぽど優秀ですね。

でも数百年後とかには心臓が2~3個予備臓器で存在するボイラー型人間が誕生するかもしれませんね。

 

まぁ私は数百年後の人類のことなんかよりは、数百年後のボイラー技術のほうが興味あります。