私がボイラーマンだ

3度の飯よりボイラー好き。ボイラーをこよなく愛する火力発電所勤務の変態ボイラーマンの日常を綴ったブログ

ボイラーマンの今週のお題「2020年度上半期」

今週のお題「2020年上半期」

 

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24時間運転し続ける発電所

上半期に入っても何とか無事に運転継続出来ております。

 

よっぽどのことがなければ基本的にはボイラー停止はしませんが、水管が破孔したりなどのトラブルがあるとボイラーを停止しなければならないこともあります。

 

今年は3月に送電系統が切れ発電した電気が送れなくなる「所内単独」というトラブルが起こりました。

このトラブルがあると発電電力量が一気に降下しボイラーの圧力や温度もかなり振れることになり最悪の場合そのまま全系統停止になる場合もあります。

 

今回の事象発生時もあわや全停止になりかけるほど色々な箇所に不具合が生じましたが、当直運転員の必死の操作により何とか復旧し運転継続させることができました。

 

自分たちのようなプラント運転員はどこもそうとは言いませんが、平常運転時はあまりすることもなく暇なことが多いです。

が、一旦こういったトラブルが起こると死ぬほど忙しい&止まったらやばいというプレッシャーが襲い掛かることになる忙しさの高低差が激しい仕事でもあります。

 

 

電気や水道と言ったインフラは「あって当たり前」という認識があります。

スイッチを付ければ電気は付くし、蛇口をひねれば水が出る。

 ただ、知っていてほしい。

その裏でこの当たり前を継続する為に

慌てふためきながらプラントを停めないよう紛争するボイラーマンたちの姿があるということを・・・

 

冷凍機械責任者試験を受験しようか悩み中

ビルメン4点セットにも含まれている冷凍機械責任者。

 

例年11月に行われており毎年受験しようか悩んで結局辞めてるこの試験ですが、

今年も受験しようか否かまだ悩み中。

 

これを受験するとなると

9月電験→10月公害防止→11月冷凍機械→12月機械保全

と4か月間怒涛の試験祭りが開催されることに・・・

 

受けるにしても1種~3種どれを受けようかと言う問題もあります。

正直3種くらいなら1か月で行けるか?と思いますが、せっかくなら最上位の1種も目指したいし。

 

今年3種を受けて、その後でお金は掛かるけど講習受けて法令のみで1種を受けるという手も有りかな。

 

公害防止も今年水質1種とダイオキシンを合格出来たら残すは騒音振動のみになるので、コンプリートしたら10月暇になるからそれから取得を検討しても良いし。

 

そもそもコロナの影響で公害防止管理者試験が12月とかになったら全ての計画が狂う恐れも考えられます。

 

高圧ガス関係の試験も例年7月申し込み~11月試験ですがコロナの影響で申し込み開始が8月からになっており、今年は恐らく試験自体が11月より延長されていそうな感じがします。

 

更に公害防止試験も万が一10月開催が延期となった場合、最悪12月にすべての試験が集中する可能性も・・・

 

さてどうしたものか・・・

 

公害防止管理者試験申し込み完了

7月1日より公害防止管理者試験の申し込みが始まってます。

 

www.jemai.or.jp

 

私も早速申し込みをしましたが、肝心の試験ができるかどうかはまだ不明とのこと。

 

また今年の申し込みはコロナの影響で例年と一部違う部分があります。

それがこちらの一文

*10月の試験を実施することが難しい場合、試験日が12月20日に延期となる可能性があります。
試験日が延期となった場合でも受験を希望しますか。

 

延期になった場合の受験希望の有無を聞かれました。

12月20日は第3日曜日ですが、私が今年の受験目標にしている「機械保全技能士」の試験もこの12月半ばの日曜日にあるんだけどなぁ・・・

 

 公害防止も2か月伸びるとモチベーションを保つのも難しくなってくるし、他の試験との兼ね合いも難しくなってくるし、何としても10月に予定通り試験を行ってほしいと思います。

公害防止管理者のいる施設・いらない施設~騒音振動・ダイオキシン編~

以前の記事の続きです。

  

doragonking.hatenablog.com

 

 

次に気になるのは「騒音振動」、「ダイオキシン」の2種類の資格。

私の発電所でも五月蠅いところはかなりの騒音ですし振動もあります。

ダイオキシンも燃料や温度によっては発生する可能性はあります。

でも選任の必要はありません。

 

そもそもこの資格はいつどの施設で使うんや?

 

結構な数のプラントを見てきた私ですが、この資格の選任が必要な設備なんぞ見たことがありません。

ネットを見ても、「趣味で公害防止管理者コンプリートしてます♪」みたいな人以外でこの資格が必要だから勉強してますなんて記事を見かけることもありません。

 

ということで独自にこの資格の必要な設備を調べてみました。

・騒音振動設備

金属加工業の機械プレス(加圧能力980kN以上)液圧プレス(加圧能力2941kN以上)など

 

ダイオキシン発生設備

 指定能力以上の製鉄用の「焼結炉」「電気炉」や「亜鉛回収用の炉」、「アルミホイル合金製造用の炉」や廃棄物焼却場、指定工場に設置される各排ガス洗浄施設など

 

簡易的ですが、だいたい上記のような設備には選任が必要になるようです。

製鉄プラントや金属加工関係の業種ではこういった資格選任者が必要なようです。 

 

かなり限定的なものなんですねぇ。

大気関係や水質関係みたいにもっと指定施設の幅を増やせば需要も増えるので取得する価値も出てくるんですが・・・

 

 

それにしてもこんなドマイナーな資格とっても何か意味あるんでしょうか?

もっと電験とか有意義な資格の勉強をした方がよい気がします。

 

 

・・・っえ?

特級ボイラー取ったお前も似たようなもんだろ!って?

 

言えてる☆

公害防止管理者のいる施設・いらない施設~大気・水質編~

公害防止管理者には大きく分けて4つの種類がありますね。

 

①大気

②水質

③騒音振動

ダイオキシン

 

その中で大気と水質は更に1種~4種に区分され、最低限の選任が必要な施設の条件として大気の場合は

4種:特定工場に該当し、かつ排ガス量が1万m3/h以上4万m3/h未満

3種:特定工場に該当し、かつ排ガス量が4万m3/h以上

2種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排ガスを発生する施設(排ガス量4万m3/h未満)

1種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排ガスを発生する施設(排ガス量4万m3/h以上)

 

水質の場合は

4種:特定工場に該当し、かつ排水量が1,000m3/日以上1万m3未満

3種:特定工場に該当し、かつ排水量が1万m3/日以上

2種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排水を発生する施設(排水量1万m3/日未満)

1種:特定工場に該当し、かつ指定される有害物質を含んだ排水を発生する施設(排水量1万m3/日以上)

※特定工場・・・製造業やガス・電気・熱供給業などの業種が該当

 

でもここでよくわからないのが、

どの施設にどの資格区分の公害防止管理者が必要か?

 

例えば私の勤めている発電所では、大気は必要ですが水質はいりません。

 

でも排水量は毎日1,000m3以上発生しています。

水質4種の選任が必要な条件として、特定施設かつ一日の排水量が1,000m3以上というものがあるので

だったら水質4種いるんじゃない?

と思ったのですが・・・

 

過去に私が取り扱ってきたボイラーでも水質が必要という所は無かったのですが、これは単純に排水量が少ないせいだと思っていたのですが何かどうも違うようです。

 

ということで会社の資料を探していたら、発電所建設前に作成された古い資料の中に

「選任の必要な資格一覧」というドンピシャな資料を発見。

 

その中に公害防止管理者の選任の有無一覧があったので見てみると私の発電所では下記のように記載されていました。

 

○大気・・・必要

特定工場の対象業種となる電気供給業であり、大気汚染防止法施行令別表に関わるボイラー施設に該当。

指定有害物質の発生は無く、且つ排ガス量が4万m3/hを超過するため1種または3種の選任者が必要(代務者にも要資格保有者)

 

○水質・・・不要

特定施設の内、水質汚濁防止法施行令別表に関わる火力発電所で排ガス洗浄施設を保有する場合は1種または2種が必要。

しかし当社では排ガス洗浄施設を保有しないため該当せず、選任は不要。

 

施行令をいろいろ読み直していたら、発電所関係の水質関係で特定されるのは「排ガス洗浄施設を保有する」所だけの模様。

 

排ガス洗浄施設とは、排ガスに含まれる「SO2」という有害物質を、薬品を使用した設備で無害な物質と水に変換する設備なんかのことを言うと思います。

 

これは一般的にSO2排出量が多い石炭燃料の火力発電所の煙突手前に設置されていることが多いです。

 

↓湿式脱硫設備フロー図例

 

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フロー図を見ればわかるとおりこの方法では排水が発生するので、おそらくですがこの排水が水質汚濁防止法の特定物質に該当するんでしょう。

 

 

最近はこの湿式脱硫の他に簡易脱硫装置などが採用されることもあり、この場合は排水が発生しないので水質関係の選任は不要になります。

 

 

大気関係の場合は大気汚染防止法施行令1条の「ボイラー設備」に該当するので、

おそらくどの発電所でも排ガス量が1万m3/hを超えていればほとんどの施設が該当すると思います。

 

でも水質の場合は排ガス洗浄施設がなければ該当しないので、発電所単体で見ると意外と選任が必要な所は少ないのかな?

 

このような感じで、特定施設に該当する業種のすべてに公害防止管理者の選任が必要である訳ではなく、その後の「施行令」に関われている設備に該当する場合に公害防止管理者の選任が必要となるというわけですね。

ボイラーマンの資格取得記⑩酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者~取得体験~

今回は趣向を変えて技能講習系の資格を紹介します♪(ネタ切れ)

 

 【概要】

正式名称は長すぎるので通称「酸欠」と略され呼ばれます。

 

安衛法で定められる酸欠や硫化水素中毒の危険のある個所(タンク内や地下ピット等)での作業にはこの資格の保有者を作業主任者に選任する必要があります。

 

ja.wikipedia.org

【受験動機】

会社の方針として、現場で酸欠箇所などで作業する可能性がある人には全員受講するようにということで。

 

実務としては、実際にCO濃度計が反応した際にはタンク内などをポータブル計などで計測することはあります。(中には恐ろしくて入れませんが)

 

【科目と合格点】

・学科

1、酸素欠乏症、硫化水素中毒及び救急蘇生法に関する知識
2、酸素欠乏、硫化水素の発生原因及び防止措置に関する知識
3、保護具に関する知識
4、関係法令

 

学科講習最終日にちょっとした試験があり、各科目40%以上合計60%以上で合格となります。

試験というと身構えますが、講義中に講師の人が露骨に「ここ重要だよ!」と言ってくるのでそれを覚えておけば十分受かります。

 

・実技

1、救急蘇生の方法
2、酸素濃度及び硫化水素濃度の測定方法

 

こちらはひたすら実技をやるだけです。

一応最後に各自で測定試験や蘇生方法試験があります。

これは手順なんかを間違えていないかなどを減点方式で見るのですが、仮に不合格でも受かるまで何回もやり直しがあるので落ちることはありません。

 

【受講体験】

受講日数は3日。そのうち学科2日、実技1日。

学科は2日座って講義を聞いてるだけですが、最後に簡単な筆記テストがありこれに合格しないと最終日の実技講習を受けられません。

 

・学科講習

 せまい教室に50人くらいの男どもが引き締めあうため、講習日は11月の寒い日でしたが教室内は半そでで十分なほど熱気がありました。

 

そして講義中はほぼ寝てました。

 

講師の人から、講義中にマーカー引けといったとこからテスト出るからよく聞いておけと言われたので、その時だけハッと起きて線だけ引いてました。

 

 最後の試験は4者択一で正誤を問う問題です。

専門的な知識を問う問題もありますが、基本的には

「酸欠で倒れてる人を救助したが脈があるので救急車は呼ばなくてよい」

「地下ピットで人が倒れたが声を掛けたら返事があったので助けに行った」

など、常識があれば明らかにおかしいだろ!という問題も多いので、正直講義を聞いてなくても受かる人は受かると思います。

 

・実技試験

こちらは測定試験や人が倒れているときの蘇生方法についての実技講習なのですが、測定計器の手順や蘇生方法の声掛けの仕方などをやたら細かく指示され、その通りにやらないと試験でやり直しになります。

 

これがけっこう面倒くさくて、自己流でやってしまうと即減点されるので何人かは不合格でやり直しになっていました。

 

【最後に】

技能講習なので基本的には落ちることはありません。

 

が、筆記テストはやり直しというものが無い為もし合格点に達する事が出来なければ当然不合格になります。

実際に職場の人の前職の人で不合格となり再受講になったという人はいるらしいです。

 

なので、最低限講師の人が重要だといった所くらいは記憶しておいた方が良いでしょう。

 

あと実技は大勢の皆が見てる前で大きな声でやらせられるので、緊張でめっちゃきょどってるおじさんが一人いました。

あがり症の人は覚悟しておいた方が良いです。

交代勤務の班編成

最近うちの職場で班編成が変更になりました。

 

A~D班の4班で1班につき3人体制なのですが、このうち班長はそのままで他2名が別の班へ定期的に移動します。

 

そんな交代勤務をやっていると生じる問題が、「誰と勤務を共にするか」

 

人が10人集まると、そこには必ず「合う」「合わない」といった相性の問題があります。

違う班で勤務していれば、同じ会社内でもあまり一緒の時間を過ごすこともなく気に入らない奴がいても多少は我慢できます。

 

でも、もし一緒の班になってしまうと四六時中そいつと仕事しなければならないので非常に厄介になります。

 

相性だけならまだ我慢すれば良いですが、そこに仕事に対する技量なども合わさってくるので更に厄介なことに。

 

全ての班で技量・相性を考慮した編成を作ろうとすれば、たとえ人は多くても意外と選択肢がなくなります。

 

多分どこの会社でも

技量的にこの二人が組むのは無理

この二人は仲が悪いから同じ班は無理

などといった感じで班替えするときは誰かしら揉めると思います。

 

もういっそクジ引きなんかで恨みっこなしの完全ランダム性にすれば面白いのにと思うんですが。